第1部 国立大学における身体に障害を有する者への支援の現状

2001年10月に全国国立大学99校に行った「国立大学における
身体に障害を有する者への支援と現状」に関する調査の集計結果である。
(各大学からのコメントは資料編を参照)

1 障害を有する者の受験者数・入学者数の実態

 

 過去3年間における身体障害を有する者(視覚障害、聴覚障害、肢体不自由、その他− 言語障害、病弱・虚弱等)の相談者数、受験者数、合格者数、入学者数はいずれも年々増える傾向にある。特に相談者数と受験者数は、11年度と12年度とで比較するとそれぞれ25%、11%の伸び率である。それに比して合格者数、入学者数はあまり伸びていない。過去3年間で受験者数の最も多いのは肢体不自由(199人)で、次いで聴覚障害(181人)、その他(96人)と続き視覚障害(55人)が最も少ない。入学者数についても同じ傾向である。

 


1-1 視覚障害について
 相談者数は年度によりやや変動はあるが、受験者数、合格者数、入学者数は減る傾向にある。12年度の受験者数、入学者数の全障害者数に占める割合はそれぞれ7%(196人中15人)、5%(83人中5人)で、他の障害に比べて最も低い。

 

 

 

 




1-2 聴覚障害について
 相談者数は年々増える傾向にあり(10年度に比して12年度は24%増)、その他は他の障害に比べて最も多い。受験者数、合格者数、入学者数は横這い状態である。12年度の受験者数、入学者数の全障害者数に占める割合はそれぞれ32%(196人中63人)、35%(83人中29人)と高い。

 

 

 

1-3 肢体不自由について
 相談者数、合格者数、入学者数は年度によりやや変動はあるが、受験者数は増える傾向にある。受験者数、合格者数、入学者数は他の障害に比べて最も多い。12年度の受験者数、入学者数の全障害者数に占める割合はそれぞれ36%(196人中70人)、36%(83人中30人)で、他の障害者の中で最も高い。









1-4  その他(言語障害、病弱・虚弱等)の障害について
 10年度、11年度と12年度を比較すると、相談者数、受験者数、合格者数、入学者数共に倍増している。12年度の受験者数、入学者数の全障害者数に占める割合はそれぞれ24%(196人中48人)、24%(83人中20人)である。  
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