国立大学協会

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会長挨拶

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会長 里見 進(東北大学長)

―第3期の始まりに向けた国立大学の決意―

 

 日本の国立大学は、平成16年度の法人化以来、優れた教育や特色ある研究を行うなど個性豊かで魅力ある大学になるよう各大学が工夫を凝らし、成果を上げてまいりました。6年毎に設定される中期目標期間が第3期を迎えた今年度、各大学では、「地域のニーズに応える人材育成・研究を推進」、「分野毎の優れた教育研究拠点やネットワークの形成を推進」、「世界トップ大学と伍して卓越した教育研究を推進」の3つの重点支援の枠組に沿って、国際人材育成、地域課題解決、産学連携等の知の拠点づくりなど、これまで以上に意欲的で多様な特色や方針を打ち出しております。

 

 こうした状況のなか、近年国立大学には、その卓越した教育、研究力を通じて、急激な少子高齢化、国際競争の激化等、我が国が直面する諸課題の解決に最大限貢献することがこれまで以上に求められています。特に今年度から実行されている「第5期科学技術基本計画」では、その大きな柱である「科学技術イノベーション政策」の強力な推進に向けて、高度な知の創出と社会実装を推進するための多様な人材の養成や学術研究・基礎研究の推進等、知の基盤の強化のための改革や機能強化が盛り込まれております。

 

 一方、文部科学省では、昨年1月に策定した「高大接続改革実行プラン」に基づき、新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けて高等学校教育、大学教育とともに、大学入学者選抜制度の改革が検討されております。また、これまで国立大学に対する運営費交付金は削減が続いておりましたが、今年度予算では、運営費交付金の総額が減少する流れを止めることができました。次年度以降は基盤的経費を維持または増額させることが重要になります。さらに寄附税制も改正され、個人から国立大学法人への寄附の税額控除が認められました。国立大学も本気で自立を考える時代に突入したといえます。

 

 国立大学協会においても国立大学の真価が問われている時期と捉え、昨年9月に「国立大学の将来ビジョンに関するアクションプラン」を公表し、大学の主体的な改革の方向性と具体的な工程表を明らかにいたしました。各大学はその方針に基づき、世界に開かれた高等教育機関として、次代を担うたくましい人材の養成、地域の多様性と活力の発揮、未来を拓くイノベーション創出への貢献等を牽引していくため、主体的な改革を進めております。当協会ではこの動きに合わせて、これまでの活動に加え、大学入学者選抜制度の検討への積極的な参画や寄附文化醸成のための広報活動等、新たな活動を展開することにより真に実効性のある国立大学の改革や存在意義等について引き続き、地域、社会、産業界等、広く国民の皆様のご理解をいただくよう努力してまいります。

 

 国立大学協会は、皆様方のご期待に応え、高い付加価値を生み出す国立大学を目指して、一層努力いたしますので、引き続きのご支援、ご協力をお願いいたします。