私たちの取り組み
埼玉大学は2024年度から、「地域共創」「ダイバーシティ課題解決」「レジリエント社会研究」の三位一体
による多文化共生教育の全学展開事業を開始した。単一キャンパスに5学部が統合された全国でも稀な環境を最大限に活かし、日本人学生と外国人学生が協働して世界共通課題に取り組む教育プログラムを推進している。
実践的グローバル教育プログラムの展開
2025年5月に設置した多文化共修センターを中核として、文化・社会・経済・科学技術・自然環境の諸分野を扱う体系的なプログラムを展開。基礎講義編では埼玉の文化・伝統や社会課題を概説し、発展編では地域団体と連携したフィールドワークや、日本人学生と留学生がペアで取り組む地域課題解決型インターンシップも実施する。正課外では、国際理解・異文化理解を深めるワークショップやイベントを通じて、真の多文化共修キャンパスの創造を目指している。
理工系学部学生向けには、カリキュラム上の制約を考慮した「COIL+海外短期研修」を2025年度から実施。タイのカセサート大学やオーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学の学生とオンライン協働学習を行い、現地での気候変動課題に関する国際PBLへと発展させる。各国に進出する埼玉県内企業への訪問も組み込み、地域企業に対する理解と将来の地域就職への関心を促している。また、JICA「日本・アフリカ・ユースキャンプ」では、日本人学生20名とアフリカ4カ国からの留学生8名がSDGsやアフリカの開発課題について議論。企業による特別講義を通じて日本とアフリカの関係理解を深め、将来的な交流拡大の基盤を構築した。

留学生の地域定着を支えるキャリア支援
2026年度より開始予定の留学生就職促進教育プログラムでは、埼玉県内企業20社以上との連携により、ビジネス日本語教育から実務経験まで一貫した支援を提供する。日本語教育では履歴書作成、面接対策、敬語表現、ビジネスメールなど実務に直結する日本語運用力を段階的に習得する。
キャリア教育では多数の実務家がゲストスピーカーとして登壇し、2週間以上のインターンシップと組み合わせた課題解決型の実践学習を行う。企業向けには外国人留学生採用セミナーを実施するなど受け入れ側のサポートも行う。卒業後も継続的なキャリア相談やOB・OGとの交流機会の提供などフォローアップ体制を構築する。プログラム修了者には修了証明書を発行し、留学生の地域定着と企業の受け入れ支援を両輪で推進する包括的な取り組みとしている。

ディスカッションの様子