第76号

2025年12月

広報誌「国立大学」 第76号
国際社会と共に歩む大学の挑戦

Challenge!国立大学

アイダホ大学広島キャンパスによるグローバル半導体人材育成

アイダホ大学広島キャンパスによるグローバル半導体人材育成

広島大学

広島大学は、アメリカのアイダホ大学と連携し、2026年8月に「アイダホ大学広島キャンパス」を開校する予定である。国内初となる工学分野に特化した「外国大学等の日本校」として、学生は前半2年間を広島大学で、後半2年間をアイダホ大学のキャンパスで学ぶ。すべて英語による学士課程教育を展開し、世界的な半導体人材不足の解消と国立大学の国際化のさらなる進展を目指す。

私たちの取り組み

日米で学べる学士プログラム

広島大学は、2026年8月に「アイダホ大学広島キャンパス(University of Idaho Hiroshima Campus)」を校する予定である。本キャンパスは、文部科学大臣による「外国大学等の日本校」に指定され、工学分野に特化した日本校としては国内初のケースとなる。
 
この構想は、2025年6月2日に両大学の間で交わされた協定に基づくものであり、調印式当日には、両大学長による文部科学事務次官への表敬訪問および共同記者会見を実施。さらに6月4日には、「MicrochipsEngineering & Security Alliance(MESA):広島から始まるグローバル半導体人材育成」と題したシンポジウムを広島大学のキャンパスで開催し、産官学の関係者を招いて取り組みの理念と展望を共有した。
 
本キャンパスでは、英語による半導体分野の学士課程プログラム「MESA」を提供し、前半2年間を広島大学で、後半2年間をアイダホ大学本校で学ぶ4年間の教育課程が計画されている。プログラム修了者にはアイダホ大学の学士号(Bachelor of Science Electrical Engineering)が授与される。

半導体分野におけるグローバル人材の育成を
目的とした学士プログラムの設置に関する協定を締結

この取り組みは、グローバルなスケールで進行する半導体分野の人材不足という社会課題に対応するものであると同時に、日本の大学における教育の国際化を一段と推進する重要なステップでもある。広島大学はこれまでも、半導体研究や人材育成に長年取り組んできた実績があり、今回のアイダホ大学との連携は、既存の取り組みを深化させ、より国際的かつ戦略的な枠組みのなかで人材育成を展開する新たなステージとなる。

来賓の方々との集合写真

アジアにおける半導体人材育成の拠点に

連携相手であるアイダホ大学は、1889年創立のアメリカ・アイダホ州における最も歴史ある州立大学である。同大学は2025年2月に、アメリカのカーネギー高等教育機関分類において最上位の研究機関である「R1(VeryHigh Research Activity)」の認定を受けており、これは全米でも限られた大学にのみ付与される格付けである。アイダホ州内でこの認定を受けた大学は同校のみであり、教育・研究両面において高い国際的評価を得ている。

国籍を問わず、本プログラムへの入学者に対する授業料減額の措置に加え、各国政府との連携による奨学金支給の枠組み構築も進められており、アジアを中心とする多様な学生が広島大学のキャンパスで学ぶ環境が整いつつある。広島大学は、このような取り組みを通じて、広島の地において、国際社会で活躍できる次世代の半導体人材の育成を推進するとともに、国立大学の国際化のさらなる進展、日米の高等教育分野における連携・協力の促進につなげる。

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