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第77号

2026年3月

広報誌「国立大学」 第77号
学びは終わらないー大学と共に歩むリカレントの道ー

Challenge!国立大学

現場で使えるDX力を育てる、名古屋大学の実践データサイエンティスト育成プログラム

現場で使えるDX力を育てる、名古屋大学の実践データサイエンティスト育成プログラム

名古屋大学

名古屋大学数理・データ科学・人工知能教育研究センターは、東海地域を中心に学内外で連携し、数理・データサイエンス・AI教育拠点として、リテラシーレベルの学部教育からエキスパートレベルの大学院教育まで、一貫した教育を進めています。さらに、産業界で高まる人材育成ニーズに応え、エキスパートレベルの「実践データサイエンティスト育成プログラム」を社会人に提供しています。

私たちの取り組み

データで課題を解決する人材を育成

名古屋大学の「実践データサイエンティスト育成プログラム」は、文部科学省の「データサイエンティスト育成事業」(2018年度大学教育再生戦略2019年度に開講されました。「実世界データの知識」「ツール活用スキル」「異分野協働マインド」の育成を目的とし、社会人の実践的な学びの場として、職業実践力育成プログラム(BP)および専門実践教育訓練給付金対象講座に認定されています。補助期間終了後の2024年度以降は受講料を基盤に、技術進歩や社会の要請に応じて随時見直しながら自立的に運営しています。

実データ・課題を扱う「実世界データ演習」が核

企業・自治体が提供する「リアルなデータ」を用い、大学院生と社会人の混成チームで課題解決に挑む「実世界データ演習」が最大の特徴です。業務特有の「必ずしも答えが決まっていない」試行錯誤を要する課題を扱いながら実践的な処理と仮説検証を体験します。

これを支える多様な講義群はオンデマンドで提供され、初学者向け科目も充実しており、社会人でも学びやすい環境です。名古屋大学大学院生の認定TA(QTA)や専門分野の教員であるアドバイザーが学びを支援します。異分野の受講者が多様な視点を持ち寄る演習は実務さながらで、プロジェクト経験を積むだけでなく、その成果は提供企業にフィードバックされ、新たな提案にもつながるなど、双方の価値を生み出しています。これまで受講者500名以上、企業・自治体課題40件以上に取り組み、地域と産業界に根ざした実績を重ねています。

「実践データサイエンティスト育成プログラム」フレームワーク

実績が導く次の一手:カスタマイズコース新設と生成AI コンテンツの拡張

今後の重要な柱としているのが「カスタマイズコース」です。これまで培った実績を基に、企業・自治体の固有課題に応じて設計するオーダーメイド研修で、クローズドな自社データ演習により、データを外部に出さずに課題解決と職員研修を同時に実現できます。学んでほしい内容を柔軟に組み込むことができ、職員の成長も可視化しやすく、要望により大学院生の参画による多様な知見も得られます。

併せて、近年の技術動向を踏まえ、生成AI を活用したコンテンツも新たに導入しています。実務でのAI 活用例や分析支援ツールの使い方を学べる教材を追加し、最新テクノロジーに触れながら実践的に習得できる環境を整えています。

課題提供企業での報告会

※本記事に掲載している情報は、2026年3月時点のものです。

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