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第77号

2026年3月

広報誌「国立大学」 第77号
学びは終わらないー大学と共に歩むリカレントの道ー

Challenge!国立大学

半導体リスキリングセンター

半導体リスキリングセンター

熊本大学

半導体関連産業は世界的に市場が拡大しているにもかかわらず従業員数の減少に歯止めがかからない状況で半導体人材不足が深刻な問題となっています。熊本大学ではこの問題に取り組むため、学内の構造改革による学生に対する半導体教育の拡充を図っています。加えて、学外の社会人を対象とした半導体人材育成を目的とした半導体リスキリングセンターの設置(2026年4月1日設置予定)を進めています 。

私たちの取り組み

半導体人材育成を核とした地域連携の推進

熊本大学では文部科学省の「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業」の採択を受け、①社会共創研究の推進、②地域企業や地域課題解決の結節点となるコアファシリティセンター(仮称)の設置、③リスキリング・アップスキリングを含む社会人リカレントを行う半導体リスキリングセンター(KSRC)の設置に向け準備を進めています。①②③を密接に連携させ、半導体を根本原理から習得した技術者や技術経営学に基づく先見性とリーダーシップを併せ持つ経営者など、日本をけん引する半導体人材の育成に取り組んでいます。

実践重視のリスキリングと産業界との連携

半導体リスキリングセンターにおける半導体技術講座では、主に半導体技術者を目指す社会人向けの半導体技術講習プログラム( 講義と実習)を開設します。特徴は、熊本大学の有する半導体の加工・評価装置群を活用した実習に重きを置くことです。講義は学内外の専門家が担当し、少人数ゼミ形式により学習効果を高めます。

SOILのスーパークリーンルーム

実習では、2025年10月1日に本格稼働が始まったSemiconductor Open Innovation Laboratory(SOIL)に導入する先端半導体装置群や教育を主目的とした基盤半導体装置群を活用し実機に触れて操作や原理を習得します。さらに、コンピュータシミュレーションを活用し、装置内や半導体デバイス内での物理化学現象を視覚化し理解を深めます。また、県内業界団体と提携し、半導体関連企業での実習・インターンシップ制度を構築し履修者が産業の現場を体験する機会を提供する予定です。半導体リスキリングセンターで半導体技術の基礎を学び企業で現場を知ることにより、受講者の理解を深めるばかりでなく職業選択の機会も提供できます。このような熊本大学と業界団体とのエコシステムの構築により半導体人材育成の効果が高まると考えています。他方、将来を担う小中高校生に半導体の魅力・将来性を伝えることも重要です。そこで半導体リスキリングセンターでは小中高校教員講習プログラムも併設し本学教育学部と連携することにより小中高校の教員向けに半導体概論を学習する機会を提供します。

実習等を行う予定のSOIL外観(2025年新設)

※本記事に掲載している情報は、2026年3月時点のものです。

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