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国大協「平成30年度大学マネジメントセミナー【人文社会科学系分野の研究力の強化に向けて】」を開催(11/16)

お知らせ

 国立大学協会は、11月16日(金)、学術総合センターにおいて、平成30年度大学マネジメントセミナー【人文社会科学系分野の研究力の強化に向けて】を開催しました。

 このセミナーは、大学及び高等教育を取り巻く情勢や社会的要請を理解し、法人等のマネジメントを推進していくための情報や交流の機会を提供することを目的として開催しております。これまでは、当協会会員機関の関係者を参加対象としておりましたが、今回は、公私立大学の関係者をはじめとする高等教育関係者、産業界関係者、報道関係者及び一般にも広く参加を募ったところ、当日は188名の来場者がありました。

 山本健慈 専務理事による開会挨拶の後、蓼沼宏一(一橋大学長)、竹村彰通(滋賀大学データサイエンス学部長)、伊神正貫(文部科学省科学技術・学術政策研究所 科学技術・学術基盤調査研究室長)、森本行人(筑波大学URA研究戦略推進室 リサーチ・アドミニストレーター)の4氏による講演が行われました。

 蓼沼氏からは、日本の国立大学における社会科学分野の研究の現状と国際比較及び研究力強化に向けての提言が行われ、竹村氏からは、データサイエンスとビッグデータ活用の意義、人材育成の重要性及びデータサイエンスを軸とした様々な連携事例について紹介がありました。また、伊神氏からは、日本の人文学・社会科学の国際的位置や趨勢について、様々なデータを多角的に分析した結果が報告され、森本氏からは、人文社会科学系分野の特性を踏まえて新たに考案された研究成果指標であるiMDに関する説明がありました。

 午後のパネルディスカッションでは、コーディネーターである盛山和夫 氏(日本学術振興会学術システム研究センター副所長)による趣旨説明の後、講演者4名をパネリストに迎え、「人文社会科学系分野の学問特性と研究力、研究発信」、「研究評価と国際発信」、「研究人材の育成」、「社会課題の解決に向けた取組み、他分野との連携」及び「研究力の強化方策」の5つを論点として意見交換が行われました。途中、フロアの参加者からの質問に対するコメント等も交えながら、大変活発なディスカッションとなりました。

 開催後のアンケートでは、参加者から「職員として、自身の職務においても教員の研究に関心を持ちながら、学問分野や領域の違いを理解・把握しつつ、大学の発展や研究力の強化方策を考えていきたい」「人社系においても産業界との共同研究が可能となる基礎を作っていく必要性を感じた」「大学の発展につなげられるようにデータ分析や活用のためのスキルを養っていこうと思った」といったコメントが寄せられました。


【講演】
○「社会科学系大学の研究力と国際展開」
  蓼沼 宏一 氏(一橋大学長)

○「データサイエンス学部を軸とした文理融合型研究」
  竹村 彰通 氏(滋賀大学 データサイエンス学部長)

○「科学技術・学術政策研究所の調査研究からみえる人文社会科学系分野の状況」
  伊神 正貫 氏(文部科学省 科学技術・学術政策研究所
                科学技術・学術基盤調査研究室長)

○「人文社会系分野の研究成果指標-TSUKUBA indexの取組-」
  森本 行人 氏(筑波大学 URA研究戦略推進室
               リサーチ・アドミニストレーター)

【パネルディスカッション】
○コーディネーター
 盛山 和夫 氏(日本学術振興会 学術システム研究センター 副所長)

○パネリスト
 蓼沼 宏一 氏(一橋大学長)
 竹村 彰通 氏(滋賀大学 データサイエンス学部長)
 伊神 正貫 氏(文部科学省 科学技術・学術政策研究所
             科学技術・学術基盤調査研究室長)
 森本 行人 氏(筑波大学 URA研究戦略推進室
            リサーチ・アドミニストレーター)